SHEINは世界中の若者を中心に圧倒的な価格とトレンドに敏感なデザインで人気を集めている中国発のファストファッションブランドです。
急激な成長を遂げてきましたがその一方で労働環境など様々な問題も取り上げられています。
SHEINの衣類から基準値以上の発がん物質が検出されてまたも話題になっています。
SHEINの衣類にはどのような発がん性物質が含まれているのか調査しました。
SHEINには発がん性物質が含まれている?
SHEINの衣類に発がん性物質が含まれているのが発覚したのは2024年7月18日のことです。
韓国ソウル市保健環境研究院と外部の専門機関を通じて、SHEIN、TEMU、AliExpressなど330件の衣類や化粧品を調査したところ基準値の約3倍の発がん性物質が検出されたと発表しました。
発がん性物質が検出されたのは女性用下着や化粧品、食器からも検出されたみたいです。
検出された発がん性物質は一体どのような物質なのでしょうか。
アリールアミン
アリールアミンは衣類染料に使われる化学染料で世界保健機関(WHO)傘下の国際がん研究所では人体発がん物質に分類(グループ1)されます。
グループ1は発がん性が認められている化学物質、混合物、環境からなり、たばこや加工肉、アルコール飲料もグループ1に該当します。
アリールアミンは少し吸い込むだけでも目や皮膚、呼吸器に強い刺激を与え、長期的には心血管系に影響を及ぼします。
特に膀胱がんのリスクを高めることで知られています。
黄色ブドウ球菌
黄色ブドウ球菌は韓国化粧品の安全基準上、検出されていけない項目で幹線すると発疹やアトピーを誘発する恐れがある物質です。
国際がん研究所では、発がん物質として分類されていませんが、慢性的な感染や炎症のリスクを高める可能性があるため危険な物質であることは変わらないです。
ジオキサン
ジオキサンは国際がん研究所でグループ2に分類されます。
グループ2はおそらく人に対して発がん性のある化学物質、混合物、環境で構成されており、排気ガスや重油も分類されます。
ヒトに対して刺激性や、脳・腎臓・肝臓へ障害が起きる可能性があると考えられています。
化粧品の材料を柔らかくする過程で発生する副産物でSHEINのネイル製品から基準値の1.6倍のジオキサンが検出されました。
SHEINの発がん性物質は洗えば落ちる?
ネットでは洗えば発がん性物質が落ちるのか疑問の声があがっているみたいです。
洗えば検出された物質は落とせるのか調べてみました。
アリールアミン
アリールアミンは衣類に色を付けるために使われている化学染料になります。
なので洗濯しても落ちにくいと思います。
もし落ちるとしても何年も着まわして色落ちするくらいでしょうか。
黄色ブドウ球菌
黄色ブドウ球菌は衣類の臭いの原因になる物質です。
人の皮膚と汗と融合して汗くさい臭いを発生させますが、今回検出されたのは口紅からです。
一度つけてしまうとそこから慢性的な感染や炎症を起こすリスクを高めてしまいます。
ジオキサン
ジオキサンは化粧品を柔らかくする過程で発生する副産物で今回はネイル製品から検出されました。
なのでこちらも一度付けてしまうとそこから脳・腎臓・肝臓へ障害が起きる可能性を高めてしまいます。
安全な衣類を選ぶには
たかが衣類と思われる方もいると思いますが、毎日着るものでがんになるリスクを知らないうちに高めている可能性があります。
安全な衣類を選ぶにはどうしたらよいのでしょうか。
成分表を確認する
一番確実に安全な衣類を選ぶには、タグについている成分表を確認することです。
今回のアリールアミンなどの発がん性物質が含まれているか確認すれば、危険な衣類は避けられるでしょう。
しかし、成分を一つ一つ確認するのとどの物質が発がん性があるのかも確認する必要があるので手間はかかってしまいそうですね。
エシカルファッションを選ぶ
エシカルファッションとは環境や社会に配慮した衣類のことです。
近年注目され始めてきて、持続可能な素材を使用し、安全な労働環境を提供することを目指しています。
エシカルファッションであれば有害な物質が含まれていることも少ないので簡単に安全な衣類を選ぶことができます。
安すぎるものは選ばない
SHEINは驚異的な価格で若者を中心に人気がありますが、劣悪な労働環境など度々問題になっています。
今回の発がん性物質が含まれていたなど、安いものにはそれなりの理由もあります。
手に入れやすい価格で魅力的ではありますが、安すぎるものを避けることでこのようなリスクの回避にもなります。
まとめ
SHEINから検出された発がん性物質は一体どのようなものなのか、また洗えばそれらの物質は落とせるのか調査しました。
SHEINから検出された発がん性物質は、
- アリールアミン
- 黄色ブドウ球菌
- ジオキサン
でどれもがんのリスクを高める危険な物質です。
これあの物質は洗っても落ちにくいものなのでたとえ洗濯したとしても身に着けない方がよさそうです。
このような発がん性物質のある衣類から身を守るためには、
- 成分表を確認する
- エシカルファッションを選ぶ
- 安すぎるものは買わない
これらのことに気を付けて衣類を選ぶといいでしょう。